国際オンライン助産師「Shiori」さんをインタビュー!
2022年9月30日




Shiori
国内外問わず、SNSを通じ
産前から産後まで、出産にまつわる物事や
アフターバースプランについて
発信・提供しているオンライン助産師。
記事のポイント
- オンライン助産師としての働き方・考え方
- 妊婦さんとその周囲の方々を支えるコンテンツについて




目次
助産師になろうと思った理由






海外での医療奉仕活動がきっかけでした。
中学生の頃ホームステイで海外生活を体験し、そこから海外生活への憧れと英語への関心がありました。それをきっかけに高校は英語科に進学し、在学中にフィリピン医療奉仕活動に参加しました。
現地で色々教えてくださった日本人助産師さんとの出会いが、今の自分の活動に大きな影響を与えてくれています。
その方は、現地で助産院を開業されており、助産師の経験をもとに日本とは全く違う環境で現地の人々に寄り添った妊娠出産のケアをされていました。そこで、私は医療の知識や技術は世界中で役に立つことを知り、命の誕生に寄り添う助産師への姿に自分もなりたいと憧れを抱くようになりました。
「将来は英語のスキルも身につけ海外で活躍したい」と思っていたこともあり、助産師×英語というスキルの掛け合わせを目指し、看護学校に進学しました。
これまでのご経験






病院内外で様々勤務・活動しました!
看護師免許取得後、総合病院の産婦人科小児科他科混合病棟に勤務します。混合病棟ということもあり、様々な症例の経験をしました。2年ほど働いたのち、助産学校進学のため退職。
助産師免許取得後、都内総合周産期母子医療センター(BFH)のNICU病棟、産後病棟、健診予防接種外来を経験しました。外国人の患者様もいらっしゃって、そこでは今までの英語のスキルが生かされたと実感しています。
働いているうちに、1つの部署・1つの場所にずっとこのまま居続けるのは違うなと感じ、ワーキングホリデーで渡豪するため退職します。2年間看護師の仕事は一切していなく、ワーキングホリデーではホスピタティー、農業、ナニー、キッチンハンド、ツーリズムなど様々な仕事を経験しました。
そして、タイ王国へ1ヶ月間マッサージ資格を取るために留学をした経験もあります。
帰国後は再度病院に勤務したり、出産を機に退職し子育てをしながらフォトグラファーの夫とベビーファミリーフォト撮影会やベビーマッサージなど育児クラスを開催したり…。幅広く活動していました。
現在の活動について






オンライン助産師として、妊婦さん等を支援しています!
現在は夫の母国オーストラリアに移住し、オンライン助産師として活動しています。
InstagramやFacebook等SNSを通じて、パートナーと助産師と一緒に行う産前産後のプランニングや、妊娠中から産後とベビーと子育てを学ぶための内容を配信しています。他にもお話し会を開催したり、無料のFacebookグループへ招待して、LIVEや質問相談会、無料の動画レッスンなどを配信したりしています。
そして「有料アフターバースプランプログラム」をオンラインで提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください!
アフターバースプラン自体、まだまだ認知されていない現状があり、現役の看護師や助産師でも、知っている方は多くないかもしれません。
妊娠出産の経過の中で出産が大きなゴールとなり、産後をイメージできないまま経過することで、出産後の大きなギャップに悩まされて、精神的に身体的に無理をしてしまう女性が多いのを臨床の現場で感じていました。そのため、そのため、オンライン助産師として妊娠中から産後に一貫してイメージ作りや産後のプランニングをするお手伝いをすることが大切と考えてサービスを提供しています。
自分自身を知る機会、パートナーとのコミュニケーションを考える機会、産後の具体的なイメージづくりや母子の心身の変化を理解する機会、両親学級・育児準備クラスで学ぶ機会など…。同じ境遇の方や先輩ママが交流する機会をプログラムで提供していきたいと考えています。
私としては、お母さんだけが受けるのではなく、ぜひパートナーと一緒に、見て、考えて、取り組んでもらえるのがいいと考えています。育児って、お母さんだけでは限界があるんです。パートナーもお母さんの身体状態、精神状態を理解することで、よりよい妊娠生活、出産、産後の関わり方へと繋がると思っています。
この活動を始めてまだ間もないですが、妊婦さんから国際カップルまで、幅広い方々が利用して下さっています。国籍による考え方や文化の違い、参加者の生活スタイルやバックグラウンドなど、参加して下さっている方々によって関わり方は千差万別。私も皆さんから、たくさんの学びを提供して頂いています。
そして、2022年10月11日に、無料ワークショップを開催することになりました!
- ・自分一人で頑張ろうと思っている妊婦さんと産後ママさん
- ・周囲に相談者やサポーターがいないあなた
- ・妊娠の身体や状況の変化に心がおいつかない妊婦さん
- ・産後どうなるかイメージできず、漠然とした不安を抱える妊婦さん
- ・自分の時間がない、余裕がなくて、旦那や子供にあたってしまうあなた
- ・ずっと眠れずに育児ばかりしている疲れた産後ママ
など、国内外の産前産後の女性に参加して頂き、有意義なワークショップにしたいと思っています。皆様とお会いできることを楽しみにしています!
今後の展望






妊婦さんや国際カップルの支援を継続していきます。
「アフターバースプラン」という事自体、知られていない現状があります。その認知拡大に向けて情報発信を続けると共に、提供しているプログラムの強化を行っていきます。
「バースプランを立てましょう」「考えましょう」という病院は多いですが、「アフターバースプランを立てましょう」というのはあまり聞きません。出産先のルールや方針で産前産後の指導や実現できることの内容にそれぞれ違いがあると思います。アフターバースプランを取り入れていない病院でご出産される方には、かかりつけ以外のオンラインのサポートを選択して利用していただくことで、かかりつけではカバーできない産後の準備をオンライン助産師と進めていただくことができると思います。
そして、産後一ヶ月以降に、病院との関わりが減る時期にも、オンライン助産師や地域のサポートを柔軟に利用して、自分自身の状況にあった産後のサポートを受ける選択をしていただけるように妊娠中から準備ができると思います。
だからこそ私は、妊婦さんとその周囲の方々に一貫して関わり、個々に合わせたよりよい妊娠出産産後の自分にあったライフスタイルが送れるよう、寄り添ったサポートをしたいです。妊娠中から女性の方が、自分の置かれている状態をちょっと立ち止まって考える時間が持てるような環境をつくってほしい。ちょっとの時間でもいいので、毎日少しでも自分に向き合う時間を作ってほしいです。
「やらなくちゃ。〇〇のためにしなくちゃ。」
そういう思いが強い人ほど、自分を見つめる時間が取れません。自分を見つめる時間を作ってみると、ささいな幸せもすごく大きなモノに感じる事が出来る。そして、不安や葛藤の元にある思いをしり、それを解決するために行動できる自分になれます。是非、自分を大切する時間を作って欲しいと思います。
また、国際カップルや海外移住者、駐在者など孤立しやすい妊婦へのサポートにも力を入れていきたいです。オンラインで受けられる英語や、やさしい日本語の両親学級などで母国や母国語から離れて出産する女性と家族に寄り添いたいと思っています。グローバルな活動にこれからも力を注ぎたいと思っています。
読者へのメッセージ






世界中どこででも、あなたらしく輝けるステージが必ずあります!
私は助産師として自分がどう働くか考えた時に、分娩室だけで働く助産師ではなく、妊娠期や産後という長く変化の多い期間にゆっくりしっかり立ち止まり、妊婦さんとその家族に寄り添う働き方を選択しました。助産師とは女性の一生に寄り添える存在であり、可能性に満ち溢れた職種だと思います。
記事を見て下さっている方々にも、自分のやりたいことを開拓していってほしいと思います。きっと周りからは、色々言われることもあるけど、そこを気にせず、自分の心に正直に進んでいって欲しいです。
こうあるべき、こうすべきという型にはまらずに自分らしく働ける働き方が沢山あります。人と違うことをする時には勇気がいります。ですが自分がどんなことをしている時に楽しく・生きがいを感じるか考えるきっかけになると嬉しいです。
今はオンラインだと、海外も日本も変わりません。自分のステージを自分で作って、あなたらしく輝く場所は世界中にあり、あなたの生きてきた場所や出来事は全て繋がっていきます。
皆さんは何のために働きますか?
どう働きたいですか?
私は、オンラインという場所で、世界中の家族に産前産後を考えるお手伝いをしていきます。
Shioriさんのことをさらに知りたい方はこちら!